『宇治拾遺物語』夢説話の研究
[著者] 趙智英(チョ・チヨン)
同志社大学

508ページ、A5判、並製本
定価:本体3,600円+税
ISBN978-4-903762-27-2 C0093
 夢をまたぐ夢、夢解の女のもとで取った夢、孤独な貧女を救う夢、銅の湯を飲まされる夢…
 これらの夢が、『宇治拾遺物語』においてどのような方法のもとに描かれ、どのような役割を果たしているのか。
 『今昔物語集』や『曽我物語』、日韓の伝承、文献説話と比較することで見えてくる『宇治拾遺物語』の独自性を探る─
2011 韓国外国語大学東洋語大学日本語科卒業
2013 同志社大学大学院文学研究科国文学専攻博士前期課程終了 修士(国文学)
2017 同志社大学大学院文学研究科国文学専攻博士後期課程終了 博士(国文学)
現 在 同志社大学学習支援・教育開発センターアカデミック・インストラクター
【著書】
2005年 崔順育・趙智英『大学日本語読本 日本の昔話―教本シリーズ1―』JNC出版社(共著)
2015年 廣田收編『日本古典文学の方法』新典社(共著)
2016 日韓比較文学研究会編『翻訳『韓国口碑文学大系』1』金壽堂出版(共著)
【目  次】
序 章
はじめに
一 
中世文学における「夢」の研究史
二 『宇治拾遺物語』の研究史
三 先行研究における問題と本研究の意義
第一章 『宇治拾遺物語』における夢説話の分類
はじめに
一 先行研究の概観
二 夢説話の分類
まとめ
第二章 夢合わせ・夢解き ─失敗型と成功型─
はじめに
一 第四話「判大納言事」考
二 第一六五話「夢買人事」考
三 日韓における類和の考察
第三章 夢による予言 ─神仏出現型を中心に─
はじめに
一 第一〇八話「越前敦賀女観音助給事」考
二 『宇治拾遺物語』における貧者と夢の関係性
まとめ
第四章 夢告げ ─暗示型と説明型─
はじめに
一 第五七話「石橋下蛇事」考
二 第一一二話「大安寺別当女ニ嫁スル男夢見事」考
まとめ
結 章